こんにちは、藪ノです。
本日は直近の経営に関することをお話したいと思います。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、今期弊社は第三者割当増資でエクイティファイナンスを実施しました。
エクイティファイナンスとは、
新株発行、CB(転換社債型新株予約権付社債)など新株予約権付社債の発行のように、エクイティ(株主資本)の増加をもたらす資金調達のこと。発行会社から見ると、原則として返済期限の定めない資金調達であり、財務体質を強固にする効果がある。(コトバンクより引用)
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いわゆる増資ですね。
対義語としてはデットファイナンスと呼ばれている、間接金融、つまり銀行など金融機関からの借入があります。
お陰様で弊社は3期目に黒字化し、今期を含めて3期連続の黒字になる見通しです。
そうなると勿論金融機関からの借入は可能です。当社のように大きな設備資金を伴わない業種の場合、ざっくりですが月商×3倍位が借入可能な目安であり、今期に関してもそれに近しい金額をデットでも調達しました。
そこに加えてさらに増資で3,000万円を追加調達し、弊社が何をしたいのか?その辺りをお話ししたいと思います。
2016年11月期を目標にIPOを目指す
これがその答えのすべてです。
では一体なぜ上場を目指すのか?
それには当社が特化している飲食業界や食産業を取り巻く現状が関係しています。
飲食業界は、ご存知の通り前年割れが続いており、“胃袋の数と量がどんどん少なくなる” 国内において、デフレの象徴であり、さらには参入障壁の低さから新規参入が相次ぎ、熾烈な生存競争が繰り広げられています。
現在勝ち組である企業でも、世界一と言っても良いほどサービスや食にうるさい国民性も手伝ってか、人気業態/ジャンルのライフサイクルが極端に短く、文字通り「一寸先は闇」だと思います。
さらに、労働集約型のビジネスモデルでありながら、いわゆる“不人気業種”であり、新卒の就職人気業種ランキングでは、最下位に甘んじることも珍しくなくなりました・・・
つまり、一言で言うと、飲食業界はヒト・カネが集まりにくい状況であるという事です。
こんな状況を打破したい。
この業界でイノベーションを起こし、ヒト・カネが集まる業界へと一変させたい、そうクックビズは考えています。
「食産業のエス・エム・エスになる」
ことあるごとに、証券会社やベンチャーキャピタル、監査法人など、IPO支援企業の皆様にはお伝えしています。
残念なことに、国内において低迷する産業、業種は山ほどありますが、飲食企業・食産業こそがそんな状況を打破できると考えるのにはいくつかの根拠があります。
- 国際競争力が高い
食は日本のお家芸であり、チップで動くのではなくホスピタリティ精神で動く極上のおもてなしサービス、手先の器用な調理人の調理技術。そして日本的経営の象徴とも言えるマネジメントシステム。この3つは世界水準をはるかに超えています。今後、海外展開のインフラがより一層整えば、外貨を稼げる数少ない業種のひとつです。
- アジアに近い
21世紀はアジアの時代。
このことに疑問を呈する人は少ないと思いますが、極東とは言え、ゴールドラッシュに沸くアジアに近いというのは、人材の流動性を考えると非常に重要なことです。発展途上の国々の方が日本に来て飲食ビジネスの仕組みを学び、母国に持ち帰り文化に馴染ませ発展させることが出来るからです。
また、人口が加速度的に増加するアジアにおいて、前述した日本的経営、人事マネジメントシステムは有効な手段と言えます。
- (業界特化の人材サービスにおいて)大手の参入がない
飲食企業・食産業に特化している人材サービスは、年商10億程度、もっと言うと年商2億以下のところがほとんどです。最大手はグルメキャリーを運営するジェイオフィス社。設立から20年以上経つ、歴史あるリーディングカンパニーです。我々ももちろんベンチマークし、リスペクトしている企業のひとつです^^ただ、介護・福祉や医療のような大手の参入が相次いだ業界特化の人材サービスと比較すると、まだまだ大手資本が参入していない業界です。もちろん、誰がどんな形で参入してこようとも、それを迎え撃つだけのコアバリューを確立しておかなくてはいけません。グルメキャリーを追いかけつつ、大手の参入を退ける。。非常に難しい解ですが、挑むだけの価値のあるビジネスです。当社が何故それを実現できると考えるのかは、またの機会にお話します。
飲食業界・食産業に特化して国内外に人材を供給する人材会社がどんどん現れる、その潮流を作りたいと思っています。
まとめ
飲食業界・食産業特化型の人材サービスでイノベーションを起こし、ヒト・カネが集まる業界へと一変させる・・・ その為には、デットファイナンス以上の手元資金の流動性の確保、その事に因る成長スピードのUP、上場による知名度・認知度の絶大的なUPが必要不可欠、そうクックビズは考えています。
ゴールは、食の人材サービスにおける、“グローバル・ニッチ・トップブランド”になることです。それをIPOで実現させたいと思います。そんな会社が、“天下の台所 大阪”から誕生したのなら、魅力的なストーリーだと思いませんか?